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喫煙者から愛煙家に、タバコの味を知る

2003年07月15日 | 日々嘉綴 随筆 | del.icio.usに追加 | はてなブックマークに追加 | livedoorクリップに追加

このところタバコをどうやって旨く吸うかについてよく考えている。私は人並みのヘビースモーカーであるが、実のところタバコの味についてそれほど執着したことがなかった。火がついて、煙が出ればそれでよかったのだ。

よく考えれば実に馬鹿げた話である。喫茶店の隣の客にはいやがられ、人よりもたくさんの税金を払い、そしてまちがいなく健康を害している。それでタバコが旨いと感じているかというとそういうわけでもなく、ただ単にそれが習慣化したというだけの話だ。ふつうこんな風に考え出すとそれこそ甘ったるいガムを始終くちゃくちゃやりながら禁煙でも試みるのだろうが、私の場合はどうやって旨く吸うかという方向に考える先が向かったのである。

方法は実に簡単である。とにかく時間をかけてゆっくり吸う、そしてタバコを吸う時はほかに何もしないということである。あと、フィルターをあまり濡らさないように心掛けたり、煙を吐き出す速度を落とすことも有効だ。たったそれだけでタバコはタバコの味をずいぶんとりもどす。タバコの味というのはよく味わってみるとずいぶん刺激的で、同じ味覚でも食べたり飲んだりして感じるそれとは明らかにちがうピリピリした感じがある。

このところ喫煙への風当たりはきついが、私はまだとうぶんはタバコをやめることはないだろう。15年目にしてようやく、ただ迷惑をまき散らす喫煙者から愛煙家になったのだから。

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