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山崎つる子「リフレクション」
2004年07月25日 | 関西/大阪アートシーン | | |
2004.7.12(月)〜 7.31(土)
芦屋市立美術博物館
一般500(400)円、大高生400(320)円
オススメ度:★★★★
具体というと身体性を重視したような派手なアクションやハプニングといったことを連想する。しかしが同グループの一側面でしかないということは、すでに先の「具体回顧展」(兵庫県立美術館)において語られたことである。今回の山崎つる子展はその内容をあらためて立証するためのいい機会だ。
かつて"confusion"という言葉によって表された山崎つる子の抽象絵画は、今もなお十分に混乱を極めているように見える。あらゆる要素において安定と調和を拒否するような作品からは、もはや禁欲的なものすら感じられる。デタラメであるために繰り返される葛藤と省察。その態度はある意味で私たちが持っている具体のイメージと正反対のものであるように思える。ただ面白いことに、そこからなにかから解き放たれたいとする苦痛はまったく感じられない。
作品の変遷もなかなかデタラメである。突然「title」(もちろん「untitled」ではない)という題名で具象画を描いてみたり、かと思えば転がるビー玉に光を通すような普通にきれいな作品もある。あまのじゃく、そんな言葉をイメージする。いつも対局するものの間を行き来しながら、けっきょく何にも束縛されないお嬢様。そういえば彼女は芦屋生まれの芦屋育ち、清心女子出身のねっからのお嬢様だったか。まぁ、特に関係はないだろうが。
展覧は彼女の活動を理解する「redlection」「color」「confusion」「metallic」「stripe」「title」の6つのキーワードによって構成。あえて異なる次元で視点を混乱させたのも意図的かもしれないが、そこはもうちょっと系統立ててみてもよかったかもしれない。
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