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サガミオリジナルCM「Love Distance」、CMに想うあれこれ
2009年08月23日 | 映画・映像 | | |
今年のカンヌ国際広告祭フィルム部門で金賞を受賞したサガミオリジナルのCM「Love Distance」をはじめてテレビで見ました。
お、ちょっとゾクっときた!
実はちょうど2週間くらい前に坂本龍一の「out of noise」を聞いたばっかりだったので、まず耳から「あれ?」って感じで入ってきて、あまり深く考えずにぼーっと「で、これなんのCM?」とか思いながら見てたわけですが、最後のオチで「おぉ、そう来たか!」と。たった数十秒の間だけど、もう完全に握られてしまって感じがして、その握られっぷりたるや爽快感を覚えるほど。CMなんて所詮は金でもの言わすメディアなんだけど、たまにこういう良質なのを見せられると、なんだかちょっと救われた感じにもなります。
ちなみにコンドームのCMで秀逸なのといえば、個人的に思い出すのはフランスのこれ。
日本ではまず流せない内容。その理由を「お国柄」とかいっちゃえばまぁそれだけなんだけど、これはこれで万国共通、男としてものすごく気持ちを持っていかれます。そうそう、みんなサガミでもZAZOOでもいいけど、とりあえずみんなコンドームはつけようね。これに関してはかの加藤鷹先生もいいことを言ってる。
「セックスというのは摩擦で気持ちよさを感じているわけではない。付けていてもちゃんと気持ちよくセックスができる。それは俺が言うんだから間違いない。それは(コンドームが)習慣づいていないやつの言い草」
転載元:livedoor ニュース - ハロウィーンパーティーで、加藤鷹が「コンドームは、最低限のマナー」
別にコンドームの話がしたいんじゃないんだけど、たまにこういう良質なCMを見て考えるのは、メディアがメディアとしての倫理を持つことと同様に、実はそこに金を払うスポンサーの倫理も問われてるんじゃないかなぁということ。もうすこし突っ込んでいえば広告で成り立っていうるメディアに対してユーザーが何の期待もしなくなった今だからこそ、企業は広告で商品をアピールする以外のことをしっかり考えた方がいいんじゃないかと。もちろんあんまり説教臭くなりすぎるのも考えものだと思うけど、たとえば「とりあえずセックスするならコンドームをつけろ」ってのは社会倫理的に納得のいく話。それを分かりやすく映像や平面に落とし込んで世に投げかけることは、その本質が広告であったとしても、むしろ企業の社会啓蒙活動としてしての側面が大きいし、結果的に企業イメージに還元される部分も大きいんじゃないかと。
ちなみに一時期やたら流れてた民放連の「I LOVE CM」ってCMは、これとまったく逆でヘドがでそうだった。「実はわたし愛されてます」みたいな、ほんとアホかと。そもそも「私」っていったい誰ですか、代理店ですかw。別に「Love Distance」を見て坂本龍一を好きになりはしないけど、「I LOVE CM」を見て山下達郎は一瞬で嫌いになった。
ああ、なんだか腹が立ってきた。寝る。
201X年生き残るテレビ局はどこか?~デジタルショック2009~
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