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やなぎみわ「婆々娘々!」@国立国際美術館
2009年08月06日 | 関西/大阪アートシーン | | |
中之島の国立国際美術館で開催中のやなぎみわ「婆々娘々!」展に行ってきました。やなぎみわの作品は『マイ・グランドマザーズ』をはじめいろんなところで観てはいたんですが、個展は2002年のキリンプラザ大阪以来。さらに今回はヴェネチア・ビエンナーレで展示された『Windswept Women』の凱旋(?)展示もあり。
やなぎみわ「婆々娘々!」展
http://www.nmao.go.jp/japanese/b2_exhi_beginning.html
会期:6/20〜9/23
会場:国立国際美術館(大阪)
料金:一般 420円/大学生 130円
細かい内容はさておき、個人的な印象として強かったのは、やっぱりこの人は“映像”の人なんだなぁということ。その映像が写真というメディアとの相性が良すぎててあまり気にしたことはなかったんだけど、『Windswept Women』は映像が物体として扱われていて、そのあたり少し落ち着きが悪い。たぶん布地にインクジェットプリントっていう素材のせいか、思った以上に平べったく感じました。ちなみにヴェネツィアに出展されたものはレーザークロームにマットのアクリル加工だったそうで、こうなるとそっちも観てみたい……とは言え、そのあたり考慮しても僕はあの作品はすごく好きですけど。
『マイ・グランドマザーズ』シリーズに関しては、ヱヴァの『破』じゃないけど、彼女自身がこのシリーズを作り続けながら経った10年という年月がいろんな意味で作品の位置づけをズラしつつあるような感じ。たぶん歳をとるということには希望も絶望も本質的にはそれほどあるわけじゃなくて、そのことを彼女自身が感じているんじゃないのかなぁ。そう考えると『Windswept Women』で物語ではなく姿勢を描こうとしたのもよく理解できる。
最後に、こういうある意味「文脈」的な見方ができる展示もさすが国立国際のだからなせる技。キューレーターの能力? 権力? それとも単なる資金力? ふーむ、でもやっぱすごいよね、国立ってw。まじでファンクラブはいったろかなぁ。
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