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最近の映画館は生中継ができるらしい
2009年10月24日 | 映画・映像 | | |
先週末に梅田の映画館・ブルク7で東京国際映画祭のオープニングにあわせた上映イベントが行われたそうなんですが、それが東京会場の生中継だったそうです。
今年の第22回東京国際映画祭を全国の映画館でお楽しみいただけます!
グリーンカーペットやオープニングセレモニーの模様が名古屋・大阪・北九州の映画館にネットワークでリアルタイムに配信されます!
転載元:東京国際映画祭 | オープニング作品『オーシャンズ』が大阪でもご覧になれます!
最近よく聞く“映画館のデジタル化”っていうのは、単に映写機がフィルムからデジタルに代わるということだけじゃなくて、ハコとして中継っていう機能を持たせるっていうこともあったりするわけですね。で、ちょこっと調べてみると、日本では昨年末辺りからちょこちょこと映画館での生中継が実験的に行われているようで、10/9には爆笑問題のライブが全国12カ所のTOHOシネマズで中継されてます。
いわゆる“映画”業界の人たちがこの変化についてどんなふうに思っているかは知らないけど、映画館が映画ではなく映像を取り巻く環境の一部になったってことは、いろんな意味ではかなり面白いイノベーションだなぁと思います。全国的な引きこもり化が進行し、代わりにニコニコ動画的に映像をみんなで観るという流れがあって、さらにそのフィードバックがPerfumeや初音ミクのライブ的に繋がっているとすれば、やっぱり映像はみんなで観るのが楽しいよねっていう価値観が今一度おこるわけで、映画館がそれを受け入れる箱としてその意義をシフトさせるのはすごく自然な話だと思います。
ついで言うと、あと数年の間に起こると思われるスティーブ・ジョブスの最後の大仕事、テレビのオンライン映像受信端末化計画にも大きく関わる話。つまり、地デジが始まる2011年ごろには実は誰もくそ面白くもない地上波のテレビ番組なんて見てなくて、かわりにネットから落としてきて見るモニターになるんじゃないかと。そこで起こるのは映像のフラットなコンテンツ化で、ユーザーはそれを目的やシチュエーションに応じていろんな端末で観ることになるわけだけど、それが単にパーソナルな方向に向かうんじゃなくてよりパブリックな方向に向かう、その先が映画館だったりしたらおもしろいよなぁと。音楽もそうだけど、やっぱり映像も体験を共有してこそ機能する部分も多いから。あ、そういえば音楽に関しては、AppleはiPod Hi-Fiなんてスピーカーも出してたけど、それも今思えばそういうことだったり。
ちなみにちょっと話は変わるけど、最近のいわゆるインディーズ映画はほぼデジタルで撮影されてるそうだけど、最終的に現状の映画館のフォーマットであるフィルムに落とし込むのに数千万かかったりみたいな状況があるそうで、そういう意味でもさっさとデジタル化した方が良いんじゃないかと思ったりします。あ、もちろんフィルムはフィルムの良さはあるわけで、それはそれで文化として残しておく人がいてほしいとは思います。
Amazon.co.jp: 淀川長治 究極の映画ベスト100 (河出文庫): 淀川 長治, 岡田 喜一郎: 本
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