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小沢健二ライブ「ひふみよ」まとめ
2010年07月07日 | 音楽 | | |
少し前の話ですが、6月22日の小沢健二ライブ「ひふみよ」京都公園、行ってきました。
正直いろいろ思うことが多くて一言では言えないんだけど、まぁいろんな意味でいいライブだったと思います……なーんて書いてもしかたないので、個人的に要点だけすこしまとめてみます。
1. 大衆音楽として帰結
「カローラII〜」に代表される90年代の作品群を、10年後も歌い続けられる大衆音楽として帰結させたこと。これは「おばさん〜」や「企業的〜」など一連のアクティビスト的な動きとの整合性をとるって意味が大きいと思うんだけど、これまでの彼は(フリッパーズ時代もふくめて)その手の清算的なことはまったくしてこなかったし、そういうことをする人ではないと僕自身も思っていたので、正直おどろきました。単純に大人になったってこと? まぁなにはともあれ10年前にケリを付けた彼は、たぶん作品を”オザケン”として歌うことはもうないんじゃないかなぁ。
2. 音楽家・小沢健二の現在
新曲が素晴らしかった。特に「時間軸を曲げて」は、いろんなサンプルを踏まえた上で優等生的に組み上げたメロディに光るような美しい言葉がのる小沢健二らしい楽曲で、純粋に音楽家としての今後がとても楽しみになりました。「シッカショ節」に関しては、目論見としてはよくわかるんだけど、むしろ盆踊り化していくのは「カローラII〜」だったりするわけで、「これで踊ってください」といわれてもなぁとちょっぴり苦笑い。
3. 朗読と映像
彼自身による朗読やライブ中に使用された映像に関してはたぶんいろいろと議論の分かれるところだと思うけど、個人的には「ひふみよ」という綿密に組み上げられたショーの一部として考えるべきだと思うので、それだけ取り出してどうこう言うのはあんまり意味が無い感じ。でも映像は、たぶんエリザベス・コールが撮影したものだと思うけど、やっぱ悔しいくらいに良かったな。小沢健二とは無関係に、彼女の作品は見てみたい。朗読は、もしかしたら一番昔から変わらない「小沢らしさ」の部分だったかも……あいかわらず小賢しいく、「うさぎ!」なんかよりよっぽど文章として響くものがありました。
4. . そこで「うさぎ!」は売っちゃまずいだろ!
ツアーTと一緒に「うさぎ!」のボックスセットを売ってたらしく、またそれをオザケンファンの皆さまがこぞってお買い求めされてたみたいですけど、それはちょっとダメでしょ。買う方も買う方かと思うけど、あんなとこで売っちゃえばそらあファンは買うよ。布教活動じゃないんだからさ、せめて今回くらいはきっちり分けて欲しかった。
と、まぁいろいろ書くとキリがないんですが、やっぱ彼は音楽してる時がアーティストとしていちばん輝いてますよ。もしかしたら本人的にはそうでもないのかもしれないけど、これは表現形態との相性の問題だし、彼がその先にいろんな野望をいだいているとしたらなおのこと《音楽家・小沢健二》であり続けてほしいと感じました。
ん、ところで「毎日の環境学」の件はどうなったの? あいかわらずあのアルバムに関してだけは、何がいいんだか全然わかりません!!!
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