音楽の根っこ

2020年3月
業務内容:冊子の編集
クライアント:日本センチュリー交響楽団

一緒に音楽をつくる未来のオーケストラのために

大阪府豊中市に拠点を置くセンチュリー響は、2014年から作曲家の野村誠さんをコミュニティプログラム・ディレクターに迎え、地域コミュニティ、高齢者、就労支援などのさまざま領域において、日本ではまだ例のないオーケストラによる即興・創作ワークショップを展開してきました。この冊子は、著者の2人とセンチュリー響が、6年にわたるコミュニティプログラムの実践を通して考えたワークショップのためのハンドブックです。

主にオーケストラプレイヤーやクラシック音楽家を対象として制作された本ですが、「2章 (ワークショップの)始め方」「3章 コミュニケーションお悩み相談室」「4章 遊べば作曲」「6章 グルーヴを感じてカラダを動かせ!」など、あらゆる音楽、あらゆる表現の創作ワークショップに携わる人に参考にしていただける内容となっています。それと同時に、タイトルが示すとおり、「音楽とは何か?」といった根っこの根っこの問いについて、長年にわたりワークショップを手がけてきた野村さんと鈴木さんがあらためて見つめ直す、そんな内容にもなっています。一般販売はされませんが、近くサイトでPDFも公開されるとのこと、気になる方はぜひご一読を。

世界中コロナ一色。センチュリー響の公演も軒並み中止で、まさに未曾有の時代ですが、期せずして「こんな状況こそやれることやろう」のモデルみたいな一冊になった感じています。集えないからこそ、またいつか集える日のための準備。経験の共有。しばらくはそんなことが重要なのかもしれません。

『音楽の根っこ オーケストラと考えたワークショップハンドブック』
著者
野村 誠(作曲家)
鈴木 潤(鍵盤奏者)
編集
岩淵拓郎(メディアピクニック)
デザイン
和田匡弘
イラスト
横山次郎
発行
日本センチュリー交響楽団
発行日
2020年3月31日
関連リンク
日本センチュリー交響楽団:『音楽の根っこ オーケストラと考えたワークショップハンドブック』発行
YouTube 野村誠×鈴木潤 ワークショップハンドブック「音楽の根っこ」解説シリーズ 第4回(ゲスト:岩淵拓郎)