第15回宝塚映画祭 〜100年前/100年後の僕たちへ

第15回宝塚映画祭 | シネトーク・セッション「群衆に宿るバイブス!」
業務内容:総合ディレクター
期間:2014年1月-11月

スクリーン越しに考える、手が遠どきそうで届かないこの町の過去と未来

2000年から毎年秋に開催されている兵庫県宝塚市の市民映画祭。阪神・淡路大震災を機に生まれた公設民営の映画館シネ・ピピアを会場に、国内外の秀作の紹介、かつて日本映画黄金期の一端を担った宝塚映画製作所作品の発掘など、市民からも映画ファンからも愛される手づくりの映画祭を目指す。15回目は、宝塚歌劇100周年に合わせて「100年前/100年後の僕たちへ 〜不在と永遠のイメージ」がメインテーマ。

2012年から務めてきたディレクターもこの年が最後。期せずして宝塚歌劇100周年のタイミングと重なり、これまであえて避けてきたビッグコンテンツとあらめて向き合うことになりました。宝塚市民にとっての宝塚歌劇は、もはや町の風景の一部でありつつ、同時にその強烈なパブリックイメージによって「ジモト感」に乖離を引き起こす原因となっています。そうした問題意識から生まれた「100年前/100年後の僕たちへ」というテーマは、現在を生きる私たちが存在しない未来と過去について、宝塚唯一の映画館のスクリーンを通して思いを馳せ、さらにはその先にある地域の連続性について考える――というきわめて批評的なものとなりました。
ディレクターという立場上、ほぼ全ての企画・制作・運営に関わりました。それでも自分の仕事の軸は、さまざまな上映作品や企画を編み直して映画祭としてのメッセージを明確にし、それをより多くの人に伝わるようにすることにあり、これもやはり自分にとっては「編集」だと考えています。

第15回宝塚映画祭
テーマ
100年前/100年後の僕たちへ 〜不在と永遠のイメージ
上映作品
100歳の少年と12通の手紙(2009/フランス)、世界(2004/日本、フランス、中国)、怒れ!憤れ!ステファン・エセルの遺言(2012/フランス)、ももいろそらを(2011/日本)ほか、全14作品
出演ゲスト
釈 徹宗(池田如来寺住職)、岡村詩野(音楽評論家)、板倉史明(映画史研究者)、吉永健一(建築家)、慈憲一(ナディスト)ほか
会期
2014年11月22日(土)〜11月28日(金)
会場
宝塚シネ・ピピア
共催
宝塚市、(公財)宝塚市文化財団
主催
宝塚映画祭実行委員会
関連リンク
第15回宝塚映画祭(バックアップ)
カレントアウェアネス・ポータル : 宝塚映画祭2014の招待チケットを宝塚市立図書館の蔵書に挟み込んで配布
キネプレ : 歌劇関連作上映や各種トーク企画も 第15回宝塚映画祭が開催中